自転車配達の保険は義務?|東京都の条例と原付の自賠責の違い

新宿駅前レンタルバイク原付デリバリー専門ウバレン

 

自転車で配達をしていて、保険のことを一度も確認したことがない。実は、けっこう多いのではないかと思います。東京都では自転車に乗る人に保険への加入が義務づけられていて、しかも配達のように仕事で自転車を使う場合は、個人としての義務のほかに、事業で使う側の条文が関わってくることがあります。今回は新宿駅前のレンタルバイク専門ウバレンが、自転車の側の決まりと、原付に変えたときに義務がどう変わるのかを、条文と都の案内で整理します。

東京都では、自転車の保険加入が義務になっている

2026年4月からは自転車にも交通反則通告制度が適用されるようになりました。その話は自転車配達の青切符|2026年4月からの反則金と原付との違いにまとめてあります。ただ、自転車まわりで先に効いているのは、反則金ではなく保険のほうです。

ケガの賠償は義務、物の賠償は努力義務

東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例は、第二十七条で次のように定めています。

▶ 東京都の条例 第二十七条第一項

「自転車利用者(未成年者を除く。以下この条において同じ。)は、自転車の利用によって生じた他人の生命又は身体の損害を賠償することができるよう、自転車損害賠償保険等に加入しなければならない。」

続く第二項は、他人の財産の損害については「加入するよう努めなければならない」となっています。同じ条文の中で、人にケガをさせたときの備えは義務、物を壊したときの備えは努力義務と書き分けられているわけです。東京都のページによれば、この加入義務は令和2年4月1日施行の改正で入りました。

ここでいう自転車損害賠償保険等は、第二条第九号で「自転車の利用によって生じた損害を塡補するための保険又は共済」と定義されています。自転車専用の商品でなければいけない、という書き方ではありません。

この義務に罰則は付いていない

先に書いておくと、条例のこの加入義務に罰則の定めはありません。入っていないから罰金、という条文にはなっていないということです。

ただ、罰則がないことと、負担がないことは別の話です。相手にケガをさせてしまえば賠償の話は普通に発生しますし、そのときに保険がなければ、金額はそのまま自分に来ます。義務の重さより、そちらのほうが現実的な問題です。

配達で使うなら、個人向けの備えでは足りないことがある

ここからが、配達をしている人にとっていちばん大事な部分です。

配達は条例上「事業活動」として扱われうる

条例の第二条第三号は、事業者を「事業を行う法人その他の団体又は事業を行う場合における個人」と定義しています。法人だけではありません。そのうえで第四号が、事業者のうち「人の移動、貨物の運送等の手段として自転車を事業の用に供する者」を自転車使用事業者と呼んでいます。

東京都の条例Q&Aは、この自転車使用事業者について「物品の配達、営業所間の移動、顧客回り、業務用品の購入等、事業活動に自転車を利用している全ての事業者を含みます」と説明しています。配達は名指しで例に挙がっている使い方です。なお、このQ&Aは従業員を使う会社を想定した説明ですが、事業者の定義そのものが個人を含んでいるのは上のとおりです。

そして第二十七条の三が、この自転車使用事業者について「その事業活動において自転車を利用するときは、自転車の利用によって生じた他人の生命又は身体の損害を賠償することができるよう、自転車損害賠償保険等に加入しなければならない」と定めています。第二十七条とは別に、事業で使う側の条文が立っているということです。

個人で入っている補償は、業務中を外していることがある

ここが見落とされやすいところです。東京都のページは、業務で自転車を使う事業者の欄に次の注記を置いています。

▶ 東京都のページの注記

「業務で自転車を利用中に起こした事故は、個人賠償責任保険等では補償されません。事業者が事業用の賠償責任保険に加入する必要があります。」

条例Q&Aの側にも「従業員が個人で加入している自転車保険は、業務上の事故は対象外とされていることが一般的ですので、ご注意ください」という注意書きがあります。

自宅の火災保険や家族の自動車保険に付いている個人賠償の特約を、「これで自転車はカバーできている」と受け取ってしまいやすいところです。ところが配達中はその範囲から外れている可能性がある、というのが都の案内です。実際にどう扱われるかは契約ごとに違いますので、心当たりがあれば、証券や約款の補償範囲を一度読み直しておいてください。

誰かがすでに措置していれば、重ねなくていい

もっとも、条例は二重に入ることを求めているわけではありません。第二十七条第三項は「自転車利用者以外の者により、当該利用に係る自転車損害賠償保険等への加入の措置が講じられているときは、適用しない」と定めていて、第二十七条の三にも同じ形の項があります。

配達アプリの側に配達中の補償が用意されている場合もありますが、その中身と、どこからどこまでが対象なのかは提供する側の条件で決まります。自分が何に守られているのかを把握しないまま「たぶん大丈夫」で走るのがいちばん危ない状態です。事故が起きたあとの流れは配達中の事故対応と保険請求の流れで整理しています。

なお、条例の第四十条は、区市町村の条例に同じ趣旨の規定があるときは、その区域では条例の第六章(第二十八条を除く)を適用しないとしています。住んでいる場所や走る場所によって、根拠になる決まりが変わることがある、ということです。

原付に変えると、義務の形が変わる

自転車から原付に乗り換えると、保険まわりの前提が入れ替わります。条例ではなく、国の法律の話になるからです。

自賠責は法律上の義務で、罰則も定められている

自動車損害賠償保障法は、第二条第一項で「自動車」に原動機付自転車を含めています。そのうえで第五条が、次のように定めています。

▶ 自動車損害賠償保障法 第五条

「自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険(以下「責任保険」という。)又は自動車損害賠償責任共済(以下「責任共済」という。)の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない。」

そして第八十六条の三第一項第一号は、この第五条に違反した場合の罰則を一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金と定めています。自転車の条例が罰則を置いていないのとは、はっきり性格が違います。

自転車からバイクへ配達手段を切り替えるときの手続きそのものはロケットナウで自転車からバイクへ|原付切替の必要書類と手順で扱っています。

ただし自賠責が見ているのも「生命又は身体」だけ

ここで自転車の条例と同じ構造が出てきます。自賠責が対象にしているのは、あくまで人身の損害です。同法の第一条は目的を「自動車の運行によつて人の生命又は身体が害された場合における損害賠償を保障する制度を確立する」ことと書いていますし、第三条の賠償責任も「その運行によつて他人の生命又は身体を害したとき」と書かれています。

つまり、相手の物を壊したときや、自分がケガをしたときは自賠責の外側です。そこを埋めるのが任意保険ですが、対物までなのか、自分のケガまで含むのかは商品や契約ごとに違います。配達で使う場合の注意点も含めて配達原付の任意保険とは|自賠責との違いとウバレンの補償にまとめてあります。義務の話としては自賠責まで、実際に足りるかどうかの話は任意保険まで、と段が分かれていると考えてください。

乗り換えるときに、一度だけ整理しておけばいい

自転車で走っているあいだは、条例の義務と、自分が入っている補償が業務中を含むかどうかを自分で確かめる必要があります。原付に変えれば自賠責への加入が法律上の義務になりますが、対物と自分のケガはそこには入っていません。どちらの乗り物でも、結局は自分の走り方に合った範囲まで揃っているかという一点に行き着きます。

この確認は、毎日やる種類のものではありません。乗り物を変えるときや契約を結ぶときに一度だけ通しておけば、あとは走ることに集中できます。契約前に見ておく項目は配達用レンタル原付の契約前チェック|保険の免責と追加料金にまとめてありますので、乗り換えを考えているタイミングで一緒に確認しておくと手戻りがありません。

出典:東京都例規集「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」東京都都民安全総合対策本部「自転車利用中の対人賠償事故に備える保険等」東京都「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例 Q&A」e-Gov法令検索「自動車損害賠償保障法(昭和三十年法律第九十七号)」(いずれも2026年9月1日閲覧)。条例と法律の条文は、東京都例規集およびe-Gov法令検索の本文から引用しています。本記事では、これらの内容を要約・編集して紹介しています。掲載内容や運用は変わることがありますので、最新の情報は各公式ページでご確認ください。なお、ご自身の契約がどこまでを補償の対象としているかは契約ごとに異なりますので、保険証券や約款、契約先の案内をご確認ください。個別の事情についての判断は、契約先や専門家にご相談ください。

ウバレンは新宿駅東南口から徒歩30秒、デリバリー配達専門のレンタル原付バイク店です。任意保険付き・消耗品当社負担・初期費用の後払いにも対応しています。月額と車種は料金表のページ、車両のラインアップはお取扱い車両のページをご覧ください。

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